アンチエイジングに生理痛にも良い?!黒豆の薬膳的効能!

お正月のおせち料理に入っている黒豆ですが、普段からも食べると体にとても良い効果があるのは、ご存知ですか?
薬膳的にみてもこの黒豆を煎じた煮汁を飲むだけでもいろいろな効果が得られます。
もちろん煮だした後の黒豆にも効果があり、煮込んでやわらくして美味しくいただけます。
今回は体に良い事づくめの黒豆の薬膳的効果や、レシピをご紹介していきます。
アンチエイジング・老化防止に
お正月のおせち料理に入っている黒豆ですが、普段からも食べると体にとても良い効果があるのはご存知ですか?
今回は体に良い事づくめの黒豆の薬膳的効果や、レシピをご紹介していきます。
黒豆に含まれるアントシアニンは、高い抗酸化作用があることが分かっています。
このアントシアニンは、黒豆の皮、黒色の色素成分です。
この色素成分のアントシアニンを摂取することで、シワやシミなど老化の原因となる活性酸素を除去し、活性酸素が過剰に発生するのを防いでくれます。
さらに、皮膚に含まれるコラーゲン同士を結び付ける働きがあり、肌の張りや艶をよくしてくれます。
また、アントシアニンにはメラニン色素の生成を抑える働きがあり、美白作用もあるそうです。
血行促進作用にも優れていますので、新陳代謝が良くなり、お肌のターンオーバーを正常化してくれるそうです。
黒豆には大豆と同じで、大豆イソフラボンがのエストロゲン作用からも肌のみずみずしさをとりもどしてくれます。
アンチエイジング、老化防止にとても良い食材です。
生理痛の緩和に
生理痛の起きる原因の一つに、ホルモンバランスの乱れが関係している場合があります。
黒豆に含まれる、イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと同じような働きをするためホルモンバランスの乱れを治してくれます。
他にも、生理痛の起きる様々な原因がありますが、ストレスや、冷え、甘いものの摂りすぎ、運動不足などからくる、気血の巡りの悪いタイプの生理痛の方には、薬膳として黒豆を食べるのが良いと言われています。
黒豆に含まれるビタミンEの作用により、血流を改善してくれ、血行が良くなることから、冷えを改善し、冷えからくる生理痛の緩和に良いとされています。
甘いもの(白いお砂糖)の摂り過ぎは体を冷やしてしまいます。
ですので、黒豆を煮る場合は、体を温める効果がある黒砂糖を使って煮るようにするとよいですよ。
肥満防止・ダイエット効果
脂肪も水分もたまりすぎると、体の代謝が妨げられます。
そうなるとますます余計なものをため込んでしまいます。
黒豆には利尿作用、解毒作用、便秘解消など排泄を強く促してくれます。
黒豆に含まれるサポニンがコレステロールを減らしてくれます。
アントシアニンには、高い抗酸化作用があることをお伝えしましたが、
さらに内臓脂肪を減らす作用や、インスリンの分泌を正常にしてくれるため、肥満の解消にも役立つそうです。
黒豆煮には砂糖を使うので、ダイエットには、砂糖を使わない黒豆ごはんや、黒豆茶、黒豆スープなどがおすすめです。
眼精疲労、視力の改善に
目に良いと聞くとブルーベリーが浮かびますが、実は黒豆にも視力回復に役立つ栄養が含まれています。
アントシアニンを摂取することで、視界がぼやけるのを防ぐ作用があります。
黒豆を摂取したことにより、目のピント機能が高まったという実験結果も出ているそうです。
眼精疲労を引き起こす活性酸素を取り除いてくれます。
ストレス・不眠に
黒豆に含まれるレシチンが神経伝達物質のアセチルコリンを増やしてくれるため、脳神経の働きを安定させ神経の興奮を抑えてくれるので、ストレスからくるイライラや不眠に良いとされています。
白髪・抜け毛対策に
黒豆に含まれる抗酸化成分とビタミンEが頭皮の血行を改善し、髪の発毛を促進してくれます。
レシチンから合成されるコリンが抜け毛を減らしたり、白髪が増えるのを抑えてくれます。
動脈硬化
血液をサラサラにする成分が豊富で、抗酸化作用で活性酸素を除去し、コレステロールを減少させ、血栓や中性脂肪を溶かしてくれるので、動脈硬化を予防します。
アレルギー抑制作用
鼻の粘膜を強化するリジンや亜鉛、鉄分、ビタミンB1が、花粉症やアレルギー性鼻炎を緩和させてくれます。
がん予防
食物繊維が大腸がんを予防し、アントシアニンは、活性酸素の増加を防ぎ、がん細胞の発生を防いでくれる作用があるそうです。
黒豆に含まれるトリプトシンインヒビター・フィチン酸に、抗がん作用もあるそうです。
骨粗しょう症の予防
女性ホルモンが減ると、骨を作るのに必要なカルシウムが上手く蓄えにくくなり、骨密度の低下につながります。
黒豆に含まれている、大豆イソフラボンとアグリコンという成分が、骨からカルシウムを流出するのを防いでくれるそうです。
その他にも、認知症の予防や、排尿痛、夜間尿、神経症、貧血、不妊症、うつ、食欲不振、高血圧、関節痛などにもよいそうで挙げたらきりがないほどたくさんの効果がありますね。
黒豆過剰摂取の注意点
黒豆は様々な効果があり、良い事尽くめですが、食べ過ぎてしまうと良くないこともあります。
イソフラボンが含まれているため、過剰摂取すると、ホルモンのバランスが崩れてしまいます。
どんなものでもそうですが、ほどほどが肝心です。
だいたいの1日の目安
黒豆茶を一日1リットル
黒豆ごはんを2膳
黒豆煮を少々
納豆を1パック
だいたいの1日の目安ですが、この範囲を超えない程度に摂取して下さいね。
黒豆の薬膳レシピのご紹介
黒豆の素晴らしい薬膳的効果がわかったところで、黒豆を使ったレシピのご紹介です。
簡単にできるレシピをまとめておきましたので、ぜひお試しくださいね。
黒豆茶と黒豆煮を同時に作るかんたんレシピ
材料
スーパーで売っている乾燥させた黒豆
作り方
- 作りたい量の黒豆を、さっと簡単に水で洗い、黒豆が隠れる以上の水で一晩浸けておきます。
- 一晩浸けて置くと水が赤くなっています、この赤くなった水だけを別の鍋に移し沸騰させます。
- このまま黒豆茶として出来上がりですが、黒豆を炒っていないので、お茶としての香ばしさはでないので、私は、同じく抗酸化作用のあるルイボスティーに混ぜて飲んでいます。
他のお好みのハーブティーやお茶に混ぜても良いと思います。 - 先ほどの赤くなった水を取り出した残りの、一晩浸した黒豆を圧力鍋に入れ、黒豆が隠れる程度の水を新しく入れ、醤油少々、黒砂糖をお好みの甘さになるように入れて煮れば出来上がりです。
*お砂糖は、体を冷やす白砂糖ではなく、黒砂糖をお使いになってください。
黒砂糖は、体を温め、冷えを緩和させます。
血の巡りを良くしてくれるので、肩こりや冷えからくる生理痛、クマの改善などに良いです。
煮汁にも効果があるので、煮汁ごといただくため、お砂糖控えめで作った黒豆の出来上がりです。
香ばしい黒豆茶のレシピ
作り方
- 黒豆をフライパンで皮がはじけるまで火にかけ煎ります。
- 煎った黒豆をお茶パックに入れます。
- 薬缶か鍋に水を入れ沸騰したら、火を弱めて黒豆をお茶パックごと入れます。
- 10分ほど弱火で黒豆を煎じたら出来上がりです。
手軽に飲める黒豆茶も販売されています。
黒豆ごはん
黒豆ごはんは、薬膳ではとてもポピュラーなご飯です。
黒豆ごはんなら、普段から、毎日無理なく摂りいれることができます。
材料
米3合
黒豆1カップ
水3カップと3分の一
塩昆布少々
酒大さじ1
作り方
- 黒豆をフライパンで良く動かしながら煎り、皮が割れてくる程度まで火にかけます。
- 米は洗って30分水に浸します。
- 米に酒、炒った黒豆、塩昆布を加え良く混ぜて、普通に炊き上げます。
- ご飯が炊きあがったら全体に良く混ぜて出来上がりです。
薬膳的豆入りドライカレー
材料
黒豆や大豆 1カップ (一晩水に浸して圧力鍋で煮込んだもの)
ひき肉 200グラム
玉ねぎ 1個
ニンジン2分の1本
カレールー
ターメリックパウダー
作り方
- フライパンでひき肉を炒めます
- みじん切りにした玉ねぎを炒めます。
- さらにニンジンを加え炒めていきます。
- コショウ、ターメリックを少々入れて炒めます。
- 全体的に炒めてしんなりしたら、材料が隠れる程度の水を入れひと煮立ちさせます。
圧力鍋で煮込んだ黒豆や大豆を入れます。 - 弱火にしてカレールーを入れて完成です。
*ターメリックには、体を温め、血行不良を改善したり、生理不順や生理痛の緩和する作用があります。
黒豆のトマトスープ
材料
黒豆2カップ (一晩水に浸して圧力鍋で煮込んだもの)
ニンジン2分の1
玉ねぎ1個
トマト1個
ベーコン100グラム
コンソメ少々
塩少々
コショウ少々
作り方
- ニンジン、玉ねぎ、トマト、ベーコンを細かくきります。
- お鍋にお湯を沸かし、沸騰したら、切った材料と、ゆでてある黒豆を入れる。
- コンソメ、塩。コショウで味を調えて出来上がりです。
黒豆の作り置き
お茶を作ったり、お料理をるるときに毎回黒豆を煎ったり、ゆでたりするのは大変ですよね、作り置きしておくと使いたい時に簡単で便利ですよ。
煎り黒豆の作り置き
- 黒豆をさっと洗って乾かしフライパンに入れる。
- フライパンで煎りながら、黒豆がはじけて、中の白い部分がきつね色になったところで火を止める。
- 冷めたら、蓋のできる瓶などに入れて常温で2~3週間保存可能です。
ゆで黒豆の作り置き
- さっと黒豆を洗い一晩水に浸けておく
- 圧力鍋でゆで上げる
- さめたら冷凍のできる保存容器に移す
- 冷凍庫で2~3週間保存可能です
おわりに
ご紹介してきました黒豆は、アンチエイジングや、むくみ、冷え性、肥満防止、ダイエット、眼精疲労、とにかくたくさんの良いことづくめの食材です。
漢方薬も、薬膳も、中医学という、中国の伝統医学の理論から発展したものなのですが、
お薬なら漢方薬、お食事なら薬膳と呼ばれています。
黒豆は昔から漢方薬に使われたり、薬膳として食べられてきている大変体によい食材です。
東洋医学的な見方をすると、黒豆は腎に対しての作用をもっているといわれています。
東洋医学の腎は、生命活動の根源という意味合いがあります。
最近はなかなか普段から食べない方も多くなっているとおもいますが、
これを機会に日常の身近な薬膳料理として黒豆を毎日の食卓にぜひお役立てください。
