長い年月をかけて、一生懸命手入れしながら伸ばしてきた髪の毛。
今まで私が見てきたロングヘアの中で、最長はお尻まである長さでした。
短いうちはなかなか伸ばせずにすぐ断念して切ってしまうものなのに、実際に伸びてしまうと今度はもったいなくて全く切れなくなってしまったりします。
先日、何十年かぶりにロングヘアにしたというお客様からこんな質問を受けました。
長い髪の毛の場合、寝る時はどのようにしておけばいいのですか??
素朴で、とてもいい質問だなと思いました。
髪の毛が長くなればなるほど髪の毛を引っ張ってしまう場面が出てきます。
椅子に座った時、車に乗った時、寝る時、長すぎる場合はトイレに腰かけた時。
トイレの便座に挟んでしまうのが嫌でばっさり切ってほしいと言われたことがあります。
確かに、便座に挟んでしまうのは嫌ですよね。
この他にもロングヘアにしてみなければわからない、ロングヘアならではの困った悩みがあるはずです。
今日はそんなロングヘアとの上手な付き合い方をご紹介しようと思います。
ロングヘアとの上手な付き合い方
1・長すぎて挟まる
先程の質問ですが、寝るとき、座るとき、背中に何かが当たってしまうときに髪の毛を挟んでしまうということが必ずといっていいほどあるようです。
よく聞かれたのは運転中にシートと背中に挟んで引っ張られる、椅子に座った直後に髪の毛が挟まる。
さすがに便座に挟んでしまうようであれば挟まない程度で少しカットをすることをおすすめしますが、挟まるということに関しては美容院で対処できるような技術はないので、縛るしか方法はありません。
そんなことは誰でも分かると思うかもしれませんが、それしかないのです。
例えば、運転するときや食事などへ行ったとき、外出中は本当は髪の毛は下ろしていたい場合。
シュシュやワニクリップなど、簡易的に髪を束ねられるアイテムをひとつ持っておくのはどうでしょうか。
シュシュやクリップはわりと優しい力でしっかりと髪の毛を固定出来るので跡になりにくいのでおすすめです。
寝ている時に関してですが、寝るときに髪の毛を縛りつけてしまうのはあまりおすすめ出来ません。
毎日毎日長時間縛ってしまうのは縛りぐせがついてしまうからです。
縛りぐせというのは天然のくせより厄介で縮毛矯正をもっても取りきることが出来ないほどの跡になってしまいます。
また後ろで1つに縛って寝ることは首や肩に負担もかかってしまうのでよくありません。
縛って寝るのであれば2つに分けておさげの位置で緩く結んでください。
縛るときは必ず完全に髪の毛が乾いた状態で縛ってくださいね。
2・髪の毛が絡まってしまう
特に首の後ろあたり、もじゃもじゃに絡まってしまうのもロングヘアならではの悩みではないでしょうか。
昔、髪の毛が絡まりすぎてお団子になってしまった方がいました。
その方には、トリートメントやオイルを馴染ませてコームでほどいたり、梳きバサミを何度か噛ませてみたりと至る手を駆使しましたが結局ほどくことは出来ませんでした。
これは切るしかありません。
人は1日にたくさんの抜け毛が発生しますが、毛が長い場合抜け落ちる過程で他の髪の毛と絡んでしまいもつれてしまいます。
シャンプーの直後に指が通らないのはこのせいです。
これはまめにブラッシングをすることで回避出来ます。
最近はブラシやクシを使わないという方がとても多いです。
ブラッシングは抜けた毛だけではなくホコリや頭皮の汚れなども落としてくれますし、もつれた髪の毛を1日に何度かブラッシングすればもつれてもじゃもじゃになることは絶対に防げるはずです。
朝起きたら、お昼の休憩で、髪の毛を洗う前、髪の毛を乾かす前のタイミングでブラッシングをする習慣をつけましょう。
3・お風呂での処理
髪を洗うのも、体を洗うのも、髪の毛が長いと結構不便です。
まずシャンプーがなかなか泡立たない、シャンプーをすごく消費してしまう。
これは予洗いが足りていないのが原因です。
髪の毛は長ければ長いほどお湯が浸透しにくくなります。
特にもつれあったままの髪の毛はなおさら浸透しません。
まずは、先程の項で書いたブラッシングをしっかりしてから髪の毛を濡らしていきましょう。
お湯をかけるのもただ表面にシャワーを当てるのではなくて指を通しながら、また頭皮を洗うようにして頭皮から全体にお湯が行き渡るように予洗いをしっかりしてください。
泡を立てるのに必要不可欠なものは空気と水です。
予洗いを丁寧にすることで少量のシャンプーでもちゃんと泡立つようになるはずです。
シャンプー、トリートメントが済んだあとは必ず髪の毛を束ねてクリップなどでまとめましょう。
髪の毛がボディ―ソープに触れてしまうのはダメージの原因となってしまいますので注意しましょう。
また、髪の毛や身体を洗う際は上から順番に洗っていきましょう。
シャンプーをしてからトリートメント、しっかり流した後に洗顔、最後に身体を洗ってください。
顔や体に洗浄剤が残ってしまうのは良くないからです。
髪の毛にも顔や体にも常に気を使ってあげてくださいね。
おわりに
ロングヘアは女性の憧れです。
でもキレイなロングヘアをキープするには並大抵のケアでは間に合いません。
また、長ければ長いほど不便になってくることもたくさん出てきます。
ですが、常に美しくあるということは障害がついてくるものです。
楽をしていては綺麗は保てません。
いつでも美しい自分のイメージをしっかり持ってロングヘアと上手に付き合ってくださいね。