スキンケアに興味のある方なら一度は耳にしたことがあるであろう、化粧水についてのいろんな噂。実践したみたことがある方も多いのではないでしょうか。
でもそれって本当なの…?
今回はよく言われている化粧水を使う上での噂について調べてみました。
「化粧水を時々変えると美肌になる」は本当?
「ずっと同じ化粧水を使っていると肌が慣れてしまい効果が薄れてくる、なので定期的に化粧水を変えることで美肌になる」という噂を耳にしたことはありませんか?
とある人気モデルもテレビで言っていました。
また、「肌のマンネリ化を避けるため、基礎化粧品を2種類用意して2週間ごとに使い分ける」という方法も雑誌で紹介されていました。
「言われてみればそんな気もする、モデルや雑誌でも言ってるくらいだし本当なのかも…」と思い、実際に試してみた人もいるかもしれません。
脳の錯覚なの?
使ってみたかった化粧水の使いはじめときって、わくわくしてその使用感などに感動を覚えるものですよね。
そんなハッピーな気持ちで使うので効果も良く感じることがあります。
そして使い続けているうちに感動が薄れてきます。
そうすると肌は変わっていないのに脳が「効果が弱まった」と感じることがあります。
それでまた新商品を使って感動して良く感じるということが繰り返されている、というのは否定的な意見としてよく挙げられています。
とはいっても化粧品をころころ変えることにはメリットもデメリットもあります。
化粧水をころころ変えるデメリット
【使用した化粧水の効果を実感しきれない】
スキンケアの基本的な考え方からすると、これらは正しい方法とは言えないようです。
そもそも『定期的に変える』というのがどのくらいの期間かは定かではありませんが、例えば肌のターンオーバーに合わせたとします。(年齢によって差があるのでここではターンオーバーを1カ月とします)
そうすると1カ月に1回は化粧水を変えることになりますよね。
まずはターンオーバーを整えてから化粧水の効果を出さなけければいけないので、本当に効果を実感するには1~3カ月くらいは時間がかかります。(ものによってはすぐに効果が表れます)
1カ月で変えていては効果を実感しきれていない場合が多いでしょう。
それでも別に構わないかもしれませんが、これを続けていたら化粧水の良し悪しを見極めるのも困難です。
また、化粧水の目的によってはもっと時間がかかることもあります。
例えばニキビケアでは、3カ月使って急激な効果を発揮するものもあれば、美白ケアでは半年くらい使わなければ効果が分からないものも多いです。
【肌が敏感だと危険が伴う】
肌トラブルを抱えている人ほど、改善をしたいがあまり色々と手を出してしまいがちです。
あまりに短いスパンであれやこれやに手を出すのは、肌への負担を増やすことになります。
とくにデリケートな肌の人が化粧水ジプシーに陥るのはちょっと危険です。
季節や体調に合わせて、基礎化粧品を変えるのは基本ですが、やみくもに手を出すのには注意しましょう。
「2週間毎に使い分ける」という方法も、合う人もいるかもしれませんが合わない人も多数いることを忘れないようにしておきましょう。
化粧水をころころ変えるメリット
【何度も感動を味わえて、肌の変化に敏感になれる】
たとえ脳の錯覚であったとしても、やっぱり新しい化粧品を使うときはわくわくします。
自然とスキンケアが丁寧になり力が入るものです。
しかもこの商品はどうだろう…と思うことで、自分の肌の変化に敏感になります。
常に自分の肌状態をチェックし、丁寧にスキンケアすることは美肌への第一歩です。
また、化粧品だけでなく、日常生活や食生活まで気を配るきっかけにもなるかもしれません。
【商品や成分に詳しくなれる】
いくら雑誌やネットなどで化粧品の情報を仕入れても、結局は実際に使ってみないと自分に合うかどうかまでは分かりません。
たくさんの商品を使えば使うほど自然に知識も身についくるものです。
肌の状態に合わせて使い分けることも上手になり、肌トラブルが起きたときもスムーズに改善していくことが出来るようになります。
「ライン使いをした方が美肌になれる」は本当?
「基礎化粧品はライン使いしている」という人と、「他ブランドと組み合わせて使っている」という人といますよね。
「なるべくライン使いした方がいい」というのが一般的な認識かと思います。
実際のところはどうなのでしょう。
ライン使いは目的の効果を高める
ライン使いをすることによって、その化粧品に特徴や効果を上手く引き出すことが出来ます。美白、毛穴、ニキビケアなど、基本的には何かの目的に沿ってライン商品が作られています。なので安全に確実に効果を引き出したいのであればやっぱりライン使いすることをおすすめします。
ですが、ラインの中のひとつの商品がすごく良くても、その他の商品も同等とは言えない場合もあります。
自分の好きなように他ブランドの商品を組み合わせても問題ありませんし、上手くいけばより自分の肌にあったスキンケアも出来ます。
※医薬部品外は他成分と混ぜることが危険な場合もあるので使用上の注意を守ってください
組み合わせるときに気をつけたいのが、相性の悪い商品を組み合わせないということです。
例えば化粧水は毛穴引き締め効果があるさっぱり系、美容液や乳液はこっくりした保湿重視のものなどの、制反対の効果を促す組み合わせだとそれぞれの良さを奪ってしまいます。
なるべく目的を絞って、同系列の相性の良さそうな商品を組み合わせましょう。
また、使う順番を間違えないように注意しましょう。
先行美容液なのに化粧水の後に使っていたり、プレ化粧水を通常の化粧水替わりにしたりしてしまうと、肌が乾燥したり浸透の妨げになります。
最近のアイテムは複雑化してきている上に、他ブランドのものだとより使うタイミングが分かりづらいので注意しましょう。
そういったことを考えると、やっぱりライン使いするのが一番安全で安心と言えるでしょう。
「化粧水は何度も重ね付けすると肌が潤う」は本当?
化粧水を1回つけるだけでは物足りなく、重ね付けする人はけっこういますよね。
とくに年を重ねるとどうしても乾燥が気になって中には10回前後付けるという強者も…。
ある程度の重ね付けは肌の保湿のためには良いとされています。とくに乾燥肌の方にとっては大事です。
ですが多くても3回まで。
それ以上付けても、化粧水がもったいない!どころか逆に乾燥を招いてしまうことになりかねません。
第一に、肌が保てる水分量には限界があります。
どんなに化粧水を付けても、その限界量をオーバーしていたら無駄になるだけです。
そして過乾燥を起こす原因となります。
たくさん化粧水を付けるとそのときはぷるぷるになったように感じますが、時間が経てばやっぱり蒸発します。同時に肌内部の水分まで一緒に蒸発してしまうため、時間が経てば必要以上に水分が持っていかれてしまうことになるのです。
また、肌が本来持っている保湿機能を弱める原因にも繋がります。
よく「ケアをしすぎると逆に悪化する」なんて言いますが、なんでも「しすぎ」は良くないんですね。
「コットンより手で付けるべき」は本当?
以前はコットンで付けるほうが良いといった雰囲気がありましたが、最近では手で付ける派のほうが主流になってきていますよね。
それはどうしてでしょうか?
まずコットン派の意見としてよく挙がるのが、「手には細菌がついているから衛生上良くない」ということ。
ですが通常化粧水は洗顔後すぐに使うので手はキレイな状態です。細菌はゼロではないかもしれませんが、それはコットンにも言えることです。
次に「手だと液体が垂れてきてしまう」という意見ですが、慣れればそうでもありません。そうしても零れてしまう場合は少量ずつ出して付けても問題ありません。
「化粧水が手に浸透してしまう」という意見もありますが、コットンで使う方が比較的に化粧水の消費量は多くなります。
また、手で付けるとコットンの毛羽が気にならず肌に優しい、手の体温を使って肌に浸透させることが出来る、肌状態を確かめられるなどのメリットもあります。
これらのことから、化粧水は手で付けるほうが良いとされているんですね。
ですがコットンにもメリットはあります。
パッティングもしやすいですし、使用後の化粧水が染み込んだコットンをパックとして身体に使うなどの有効活用が出来ます。
どちらかがNGなわけではありませんが、比較するとやっぱり手で付けたときのメリットの方が大きいとされています。
「化粧水はレンジで温めると効果が上がる」は本当?
化粧水をそのまま使うよりも効果が上がるとされているのが、「レンジで温める」という方法です。
レンチン化粧水として人気のあるこの方法。
確かにこれで美肌になった、毛穴が目立たなくなったという人が続出しているらしいです。
それは、温かい化粧水を顔につけることで毛穴が広がって浸透しやすくなるからです。
方法は普段付ける量の化粧水をお皿にとって、600Wの電子レンジで7秒間温めるだけ。
スキンケアの後は保冷剤などで毛穴を引き締めるとより効果的。
それだけで大幅に効果がアップすると噂です。
ただしこの方法、注意点もいくつかあります。
まずは温めすぎないこと。あくまで人肌程度までにしましょう。
また、ジェルやクリーム状の商品は均一に温めるのが難しいのでやめておきましょう。
温めることによって壊れてしまう可能性のある成分が入った化粧水は避けたほうがいいです。(ビタミンC、ハイドロキノン、プラセンタなど)
温めるといっても人肌程度で、煮込むわけではないので実際には壊れてしまうことは少ないかもしれませんが、心配な方は避けておきましょう。
さらに言ってしまえば、きちんと湯船に浸かって汗を流したあと、スキンケアするほうがもっと効果的です。毛穴は開いているし、身体にもいいですよね。
成分が壊れるんじゃないか、高い化粧品だから無駄にしたくない、という人は湯船につかってからというスタンダードな方法をおすすめします。
「化粧水の保存は冷蔵庫がいい」は本当?
化粧水は冷蔵庫で保管しているという人がたまにいます。
とくに夏場の暑い時期などは気持ちいいので夏だけそうしているという方も。
ですがこれは基本的にはNGです。
化粧水は基本的に常温で保存することを前提に作られています。
冷蔵庫で保存すると成分が結晶化してしまうことがあります。結晶は常温に戻すことで大抵は解けますが、残ってしまって肌を傷つけることもあります。温度を急激に変えることで製品が劣化しやすくもなります。
冷たいと肌への浸透力も下がってしまういますし、冷蔵庫に入れるといいことがありません。
ですが中には成分の都合上、冷蔵庫での保管を推奨している商品もあるので、説明書きをよく読んでおきましょう。
理想的な化粧水の保存温度は15~25度です。直射日光や高温多湿な場所は避けましょう。
夏の暑い時期はなるべく涼しい部屋に置く、戸棚の中にしまうなど工夫をしましょう。
「お風呂で化粧水をつけると乾燥しない」は本当?
洗顔後の肌を放っておくと乾燥がどんどん進んでしまいますよね。
またお風呂上りの肌は毛穴が開いているので化粧水が浸透しやすくなっています。
そこで、化粧水をお風呂場に持ち込んで急いで保湿するという方がいます。
確かに洗顔後はなるべく早く化粧水を付けたほうがいいのですが、汗を掻いている状態だと汗と化粧水が混ざって浸透力が下がります。
また、化粧水を高温多湿の場所に置いておくのはおすすめできません。
せっかくいい化粧水を使っていても、効果が半減してしまったらもったいないですよね。
きちんとタオルで拭いて、ある程度汗が収まってから化粧水を付けるようにしましょう。
どうしても乾燥が気になるという場合、タオル押さえてからすぐにプレ保湿をしておくという方法もあります。
いつものスキンケアの前に、ひんやりする化粧水やジェルなどで簡単に保湿しておきます。汗の引きも早まり、乾燥が進んでしまうのをふせぐことも出来ます。
おわりに
美容に敏感な女性たちの間では、肌にこれがいい、あれがいいと次々に色々な話題が飛び交います。色々と試してみるのもいいことですが、間違った方法を長年続けないように注意しましょう。
とはいってもオリジナルのスキンケア方法で美肌を保っている人もいます。
何より大事なのは、日々肌をチェックして変化に敏感になることです。
美肌の人が使っている化粧品を同じ方法で使っても、自分の肌に合っていなければ効果も変わってきます。
自分の肌のことを少しでも把握することが美白への一番の近道!美容の噂に振り回されないように気をつけながら、自分に合うスキンケアを見つけていきましょう。